論文に式を書いていて、italic と roman の使い分けが 気になったのでちょっと調べた。
SIパンフレットには、「量の記号は斜体で書く」「単位記号は直立体で書く」とある。 JIS Z 8000-1:2014「量および単位 - 第1部: 一般」にも「量を表す記号は, 斜体文字で記載する」という記述がある。
しかし、ソフトウェアの話だと、 ベンチマークで測定する時間あたりは SI の記述に従えばいいが、 適用しがたいものも多い。 関数 eval はプログラム p と環境 e を受け取って値 v を返します、 というときに、プログラム、環境、値は量なのか、またその単位は何か、 などといわれても困ってしまう。
JIS Z 8201-1981「数学記号」には 「数値が一般的に定められている定数の記号は, 原則として立体とする」 「演算の記号は, 原則として立体とする」 「変数の記号は, 斜体とする」 とある。 ここで、定数の例として π, 演算の記号の例として log とかがあげられている。
ソフトウェアを考えると、 定数と変数の区別はつけやすい気がする。 ただ、高階関数を扱うと、演算 (関数) が変数に束縛されるので 演算と変数を区別しろといわれるとそれは困る。
Wikipedia:イタリック体には、 「変数(内容の変化する関数、作用素、物理定数などを含む)、すなわち内容が変化するものを表す記号は原則的にイタリック体で表記される」 「これに対して、2文字以上の標準的な関数名(log, sin, exp など)、演算記号(lim や d など)、数学定数(円周率 π, 虚数単位 i など)、物理単位など、内容が変化しない記号は立体で表記することが国際標準化機構 (ISO)、日本工業規格 (JIS)、日本物理学会などによって定められている」 とあるが、いろいろと例外も書いてある。
まぁ、定数と変数で区別するのが妥当かなぁ。
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